もっとソース もっとソース
玉ねぎの秘密。
ソースのコクやうまみの秘密のひとつにはこの玉ねぎにあります。玉ねぎは生で食べると心地いい歯応えとさっぱりとした味をしていますが、しっかりと火を通すととても深いコクと、とろみを生み出します。さらに、血液をさらさらにする効果など、健康食材としても名高い食材です。ここでは玉ねぎの研究をされている北海道東海大学の西村博士のお話を交えながら、野菜玉ねぎの素顔に迫ってみたいと思います。
西村弘行博士 プロフィール西村 弘行 にしむら ひろゆき HIROYUKI NISHIMURA
ブルドックソースたまねぎ博士。北海道東海大学 学長 農学博士。
主にユリ科ネギ属の研究を専門とし、玉ねぎをはじめ最近では行者ニンニクの効用も提唱。札幌らーめん横丁の「一粒庵」などのレシピプロデュースをしたり多岐にわたる活躍を見せる。

vol.1 北海道がおいしい理由
玉ねぎ通信
種まき 2月下旬
種まき まだ雪深いこの時期から玉ねぎの栽培はすでにスタートしています。
苗の管理 3月から5月
苗の管理 厳寒期ほどではありませんが、この時期でも外気温が-10℃を下回る 日もあり、温度管理には細心の注意が払われハウスの中で大切に育てられています。
ホジョウ
圃場定植 4月下旬から5月上旬
圃場定植 雪解けもすすみ、北海道も春らしい陽気になるゴールデンウィークが畑への移植時期になります。いよいよ「苗たちの出番」です。苗はポット式移植機で植えられますが、手直しなどはすべて手作業による大変な作業です。
防除作業 7月上旬から下旬
防除作業 北海道でも気温が高くなるこの時期、玉ねぎの生育に影響を与える病気や害虫の駆除のため、最小限に薬剤の散布を行います。
根切り 8月下旬から9月上旬
根切り 十分に栄養を蓄え生育した玉ねぎの葉は自然と倒れます。いよいよ収穫に向けた作業がスタートします。倒伏した玉ねぎは根切り処理されます。形や色合いをよくし、おいしい玉ねぎを作るための大事な作業です。

雪と広い農地があるから
西村博士は「北海道産の玉ねぎがおいしいのは雪に秘密がある」といいます。エリアにもよりますが北海道では毎年平均4〜5ヶ月間は雪が積もった状態になり、この間土壌は清潔、さらに一定の地温が保たれるというのです。つまり土中の栄養分や免疫力の源となる微生物が安心して成長できるというわけです。
「春の雪解けの際には土壌がフワフワとしています。そう、まるで冬眠から目が覚めて喜んでいるような感じです。」
 さらに広大な農地があるゆえ連作をする必要がないのも利点。より生産性を高めるために通常の畑では春秋など年2回の栽培を繰り返すことが多いのですが、これでは土に負担をかけてしまう分、肥料や薬を過剰に与えることになり、結局は害虫や病気を誘引してしまうことに。北海道では年に一度きり。5月に苗を植えて夏の終わりに収穫、その後また雪に備えるといったサイクルです。
「この恵まれた自然環境があるからこそ、北海道の玉ねぎ栽培は低農薬ですむし、最近では無農薬栽培を実現している農家の方も増えたと聞きます。」
農家の人々の努力も相まって、北海道の玉ねぎはよりパワフルに育つということです。


生活習慣病の予防に抜群
北海道の玉ねぎは元気だからこそ、辛口でいい歯応えがあります。
「実はこれこそが重要な鍵!辛味のある玉ねぎは切った後に強い匂いを放ちます。これは植物が害虫などから身を守るための防御本能のひとつで、壊れた部分からアリナーゼという酵素が働いてできる含硫化合物の匂いなんです。この成分は人間の健康にとてもいい影響を与えてくれるんです」
 ここ数年、玉ねぎと健康の関係がなにかと話題を呼んでいますが、西村博士はそれをいち早く科学的に分析、解明を行うと同時に、より有効で現実的な料理法も提唱。最近では国内の一流企業や各界学者をはじめ、国外からも注目が集まっています。

次回は玉ねぎのもっと具体的な効用をお話しましょう。

ワンポイントアドバイス
ワンポイント 玉ねぎを調理するときは輪切りに!玉ねぎ料理の基本
初回のアドバイスは調理の基本から。まず、玉ねぎを調理する場合は輪切りと覚えておいてください。こうするとより繊維が壊れますから酵素がたくさんでます。そして暖かい地域の方でしたら30分以上、涼しい地域の方でしたら1時間以上、室温のまま放置してもらいたいんです。決して水にさらさないでください。成分が溶け出してしまいますからね。こうやってから加熱するなりサラダにするなりして食べると様々な効果が期待できます。もちろん淡路島産や佐賀産なども素晴らしい味わいです。こちらは柔らかで甘みが強いためにサラダなどの生食に向いているかもしれませんね。ただ、全国の大半の玉ねぎは北海道産なので、だいたいの地域で手に入ると思いますので、ぜひ。

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