第4回「京のおばんざい」
きゅうり鱧の皮の酢の物
きゅうり鱧の皮の酢の物

材料
・きゅうり
・鱧の焼き皮(下味つけたもの)
・塩
・甘酢(同量の酢、砂糖)
鱧の皮について


調理方法
1. きゅうりは上部1センチを切り落としさらに先の堅い部分の皮をむく。(むいた物は飾りに使う)
2. (1)を斜めに薄切りにし、ボールに入れて塩もみして絞る。鱧の焼き皮を入れ甘酢を加えて混ぜ合わせる。
ポイント
きゅうりや茄子は塩をふり水気を切れば切る程、甘酢などのお味を含みます。まるでスポンジのようですね。
いかと里芋の焚きもの
いかと里芋の焚きもの

材料
・するめいか
・福井・大野の里芋
・だし汁(削り節)
・薄口醤油
・濃口醤油
・三温糖
・酒



調理方法
1. いかは1.5センチ程度の輪切りにし、下足は半分の長さに切っておく。深めのフライパンにいかとお酒を入れて火を通し、器にとる。
2. 1の鍋に里芋、里芋が漬かる程度のだし汁を入れ蓋をし、時々竹べらで混ぜながら煮る。
3. 竹串で2をさしてすっと通るまで柔らかくなったら三温糖を加えさらに煮て薄口醤油、濃口醤油を加え落し蓋をして煮含める。
4. 1を戻し仕上げに強火にして沸騰したら落し蓋をしたまま冷ます。
5. 皿に盛り柚子皮を散らす。
ポイント
アルミやステンレスの鍋蓋は均等に熱が入り、お芋や根菜をやわらかくするのに適しています。油を使った料理には木の蓋が程よく水分を含んでくれ飛び跳ねを少なくしてくれます。また落し蓋として味を煮含める時にも使います。
糸瓜の甘酢かけ(ごま入りみそを添えます)
糸瓜の甘酢かけ(ごま入りみそを添えます)

材料
・糸瓜
・甘酢
・すりごま
・白みそ
・だし汁
・砂糖



調理方法
1. 白みそ、だし汁、砂糖を合わせ火にかけ絶えず混ぜる。
2. 糸瓜は4等分に切り、たっぷりのお湯で12~13分ゆでる。
3. 水にとり、種や皮を除き、そうめん状になった中身をざるにあけ、水気を切って器に入れる。
4. 3に甘酢、すりごまを加えて和え、1を付けていただく。
ポイント
糸瓜、そうめんかぼちゃともいいます。
瓜類は体を冷やすので「夜には食べない」と昔から云われています。
茄子の丸焚き
茄子の丸焚きとみそ和え

材料(丸焚き)
・茄子
・ごま油
・だし汁
・砂糖
・薄口醤油
・濃口醤油
・塩・こしょう
・おろししょうが
・きゅうりの皮(飾り用)
(甘酢で調理したもの)
・鷹の爪

材料(みそ和え)
・茄子
・田舎味噌
・だし汁
・砂糖




調理方法(丸焚き)
1. 茄子は米のとぎ汁にしばらく漬けて灰汁抜きする。
2. 1の先端を切り落とし、縦に4本切り込みを入れ、水気をよく拭いておく。
3. 深めのフライパンにごま油をいれて火にかけ2を入れさっと炒める。
4. 3に落し蓋をした上からだし汁を入れ、竹串がすっと通り、柔らかくなるまで煮て、三温糖、薄口醤油を入れ煮含める。
5. 味見をして、塩加減の調節は、塩・胡椒で行う。最後に強火にし、フライパンが冷めるまでおいておく。
調理方法(みそ和え)
1. 茄子は米のとぎ汁にしばらく漬けて灰汁抜きする。
2. 1の先端を切り落とし、縦に4等分し、やらかくなるまでゆで、しっかりと絞る。
3. 田舎味噌、だし汁、砂糖を合わせ火にかけ絶えず混ぜる。
4. 2を皿に盛り、3をかける。

ポイント
胡椒は、和食にもよく合いますから、どんどん使ってください。醤油をひかえめにして、塩・胡椒で味を調節すると失敗がありません。
ポイント
茄子や野菜のゆで汁は捨てずに置いておきましょう。今回のいかを切ったまな板や、お鍋を洗う際に使用すれば臭みや、汚れが洗剤無しできれいに落ちます。『親の意見と茄子の花は千に1つも仇はない』と云って、茄子の花はそのほとんどが実をつけます。親の意見も茄子も無駄はありません。ゆで汁までも有効に使いましょう。

参考品
鱧皮の佃煮
鱧皮の佃煮
ぬか漬け
ぬか漬け
伏見唐辛子みそ煮
伏見唐辛子みそ煮
みょうが甘酢漬け
みょうが甘酢漬け

鱧の皮を適当な大きさにはさみをいれ細かくし、深めのフライパンでから煎りし、酒を加えて煮含め、三温糖、薄口醤油、濃口醤油を入れ佃煮を作る。仕上げに山椒の粉を加える。
みょうがを縦に半分に切り、甘酢(同量の酢、砂糖)に半日ほど漬ける。